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ガソリンのレギュラーとハイオクの違いは??

オクタン価”が違います。

 一言で答えてしまえば、オクタン価の違いです。

 

 オクタン価とは、「自己着火のしにくさ」「ノッキングの起こりにくさ」を示す数値で、オクタン価が高いほど自己着火やノッキングが起こりにくい燃料という事になります。 もっとざっくり言えば、レギュラーは着火しやすい。ハイオクは着火するまで我慢強い。
 ”ハイオク”というのは「ハイ・オクタン価ガソリン」(オクタン価が高いガソリン)の略称です。
 近年ではオクタン価が高いだけではなく、様々な効果を狙った添加剤が配合されているので「プレミアムガソリン」と呼ばれたりもします。

 

 中学校で習いますが、気体を圧縮すると発熱します。計算の仕方はとても難しいので高校や大学の物理学になりますが、とにかく発熱します。
 エンジンの内部に送り込まれるのは燃料と空気の混合気ですので、圧縮すると当然発熱することになります。
 爆発を繰り返しているエンジンは元々高温になるうえ、混合気を圧縮することで燃焼室内の温度は数百度にもなります。スパークプラグで点火する前に混合気が燃焼室の温度で自己着火して爆発してしまい、逆回転の力が加わるなどしてエンジンにダメージを与えてしまう現象を「ノッキング」といいます。
 さらに酷い場合、音速を超える非常に強い衝撃波が発生し、ピストンが溶けるなどの致命的なダメージを与えてしまう事もあります。(デトネーション)

 

 エンジンを高性能にするには圧縮比を上げればいいのですが、圧縮比を上げると燃焼室が高温になりやすく、高温になると混合気が勝手に燃えてノッキングが起きてしまいます
 そこで使われるのが、高温でも自己着火しにくいハイ・オクタン価ガソリン。
 高性能なエンジンは圧縮比が高いので、ハイオクガソリンを使う事によってノッキングを防いでいます。

 

 ちなみにディーゼルエンジンの燃料である軽油はオクタン価が低いので、空気を圧縮して高温になった燃焼室に軽油を霧状にして直接噴射することでわざと自己着火させる仕組みで、ディーゼルエンジンには着火用のスパークプラグがありません。

なぜ欧州車はハイオク指定?

ヨーロッパのレギュラーガソリンはオクタン価が95以上

 日本の場合、レギュラーのオクタン価は89以上、ハイオクは96以上と定められています。
 実際に流通しているのは、レギュラー90、ハイオク98〜100です。
 しかしながら、ヨーロッパの規格ではレギュラーガソリンはオクタン価95、ハイオク98と定められているので、日本で流通しているガソリンではオクタン価95を超えるハイオクを入れる必要があります。

 

 ヨーロッパでは日本のレギュラーガソリンとほぼ同じオクタン価91というガソリンも少量流通していますが、用途は農機具用です。

ハイオク指定車にレギュラーを入れるとどうなる?

”走行は”できます。

 最近の車はハイオク指定車のエンジンにもガソリン点火時期を調整する機能がついているので、レギュラーを入れても「走行は可能」です。
 壊れる事はほぼありません。

 

 しかし、本来の設計上の性能を引き出す事ができず、パワーダウンと燃費の悪化に繋がり、結果的には損をするだけです。

 

 逆にレギュラー車両にハイオクを入れた場合、燃費が向上し、エンジン清浄効果も期待できるので損はしません。 

 

 レギュラー車両であっても、エンジンをチューニングしてレースなどで使う場合、ハイオクを入れなければエンジンを破損させる恐れがあります。

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