Production-ik

ガソリンメーカーによる性能の違いは??

レギュラーはどこも一緒ハイオクには違いが出る

 ENEOS、コスモ、シェル、出光、ESSO・・・色んなブランドがありますね。
 でも意外かもしれませんが・・・レギュラーガソリンは基本的にどこも同じです。
 品質はJIS規格で定められていますし、各メーカーでお互いの在庫を補完し合っているので全く同じといっても差し支えありません。
 例えばシェルのタンクローリーで別ブランドのスタンドに補給している光景を見る事もできます。

 

 しかし、ハイオクは違います
 各社で添加剤を独自開発しており、付加価値を付けています。
 燃費やパワー、清浄性能、環境性能といった各社のアピールポイントがあります。
 数字で公表しているENEOSと出光の違いと、シェルの特徴を例に見てみましょう。

 

ENEOS 「ヴィーゴ」

オクタン価100
エンジン内部の汚れ 86%減
燃費 最大3%向上(摩擦軽減剤無添加ハイオクと比べて)
加速性能 最大5%向上
出力 最大15%向上

 

出光 「スーパーゼアス」

オクタン価100
エンジン内部の汚れ 64%減
燃費 レギュラーと比較して2.7%向上

 

昭和シェル 「V-Power」

オクタン価100
直噴エンジンにも対応した清浄剤の採用

 

 このように各社違いがあります。
 その違いを普段の車で体感できる人もいれば、全くわからない人もいますし、眉唾だと全く気にしない人もいます。
 しかし、例えばレーシングカートやバイクレースなどシビアな環境で燃料を変えると、明らかに違いを体感する事ができます。
 いろいろと試してみるのも楽しいですよ!

 

 公式のレースの場合、上位入賞した車両は運営側によって一時的に保管され、ガソリンの抜き取り検査などの「レース後車検」が実施されます。
 レースに参加する上で指定されているガソリンではなかったり、ガソリン添加剤を入れていたりした場合、順位がはく奪されます。
 使用するガソリンによってパワーも燃費も実際に違ってくるからこのような措置が取られています。

激安ガソリンの中身も一緒??

保証できない。特にハイオク指定車には非推奨

 時々見かける、ブランドを掲げていない怪しいスタンド。
 周囲のスタンドと比べて5円以上安いようなスタンドもあります。
 税抜き表示しているだけで実は周囲より高いなんて場合もありますが、本当に安いところは、高性能エンジンを積んだ車にはお勧めはできません。

 

 安いのにはきちんと理由があります。

 

 石油製品は連産品で、原油を精製すると一定の割合で他の油種まで自動的に生産されます。
 原油からガソリンだけを作り出す事はできず、ガソリンとほぼ同量の軽油、7割くらいの量のB・C重油、ガソリンのほぼ半分の量の灯油やA重油などが同時に生産されます。
 そのため、生産したガソリンを自社の系列店だけでは販売しきれない(余る)場合があり、長期保管する事もできないので、余ったガソリンを商社などに安く転売しています。

 

 また、大手元売りから仕入れるスタンド側も大量に仕入れると価格が安くなるので、数十店舗以上持つ会社と1店舗だけの会社では価格差が発生しますが、見込みを誤り大量に仕入れすぎて自分の会社では売れないものを他のスタンドに売る場合があります。

 

 ですから、レギュラーに関しては前述の通りどこのブランドでも中身は一緒なので、激安スタンドのレギュラーも”タンクローリーで運ばれてくるまでは”中身は一緒です。
 しかし、その先までは保証できません
 過去にガソリンや軽油に安価な灯油を混ぜた不正な燃料を販売し、スタンドの経営者が逮捕された事例があります。

 

 また、レギュラーガソリンを「ハイオク」と偽って販売していた例や、ハイオクガソリンにまで灯油を混ぜていた例もあります。

 

 特にハイオクガソリンは各社こだわりの添加剤を添付し、各社違いを出している”ブランド品”です。
 どこのメーカーのハイオクなのか分からない、そもそも本当にハイオクなのかどうかすら疑わしい場合があるので、車の事を考えればきちんとしたブランドのガソリンを入れた方が賢い選択と言えます。

 

 ちなみに、ガソリンとほぼ同量精製される軽油がとても安いのは、日本国内ではとても消費しきれず世界中に大量に輸出して利益を出しているからです。
 実は日本は軽油の輸出大国なんですよ。

style="display:inline-block;width:300px;height:250px"
data-ad-client="ca-pub-7040868458674960"
data-ad-slot="2634942265">

page top